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お知らせ

心筋保護法アンケート調査ご協力のお願い

謹 啓

先生方におかれましては,ますますご健勝にてご活躍のことと,お慶び申し上げます.

 さて,この度,日本胸部外科学会JATS,日本心臓血管外科学会JSCVS,日本体外循環技術医学会JaSECTの三学会合同で,心筋保護法に関する推奨指針を作成すべくTask Forceを設置し,全国規模のアンケート調査を行うことといたしました.

 心筋保護法に関しましては,従来より基礎的・臨床的検討が積み重ねられた結果,著しく進歩し、体外循環技術の進歩と相俟って,近年の開心術の成績向上に大きく貢献しています.しかしながら,世界で  常識的とされる心筋保護液組成や使用手技が日本でも一般化されつつあるものの,各施設が独自の認識,判断の下,組成や投与法・温度・投与間隔などにおいて,工夫を凝らしながら進めているのが現状です. その結果,時折,不完全な心筋保護や過度の心筋虚血に起因すると思われる心筋障害も見受けられ,心筋保護法が完成されたと断言できる状況には至っておりません.また最近では,海外においてCustodiol液やdel Nido液の評価が高まり,導入を希望する施設も増えています.従いまして,本調査は,厚労省への提言を含め,心筋保護法に関する推奨指針(ステートメント)を策定すべく,全国の心臓血管手術施設における心筋保護法の実態を把握するために企画しました.同時に,結果は,第75回JATS学術集会において心筋保護法に関するセッションを設け,報告させていただく予定にしております.

 一方,同様のアンケートは,2011年に秋田大学の山本文雄先生,山本浩史先生がJSCVS総会に合わせ実施されておられます.この度のアンケートは,その後の10年間の変化を調査する意味もございます. 今回はWEBアンケートで回答し易くしておりますが,正確性を期すため調査項目も多くなり,皆様には多大なるご苦労をおかけすることと存じます.コロナ禍でご多忙のところ,誠に恐縮ではございますが,本調査の主旨をご理解いただき,ご協力賜れば幸甚に存じます.

 なお,本アンケートは,日本心臓血管外科専門医機構内の修練施設長宛に送付しております.施設によりましては,開心術を実施しておられない所もあるかと存じます.その際はご放念いただければ結構です.また,入力に関しましても,臨床工学技士の方との相談,確認が必要であり,JaSECT登録の技士の方全員に依頼のメールをJaSECT事務局から送付させていただいております.実際のアンケートでは回答入力者に制限を設けておりませんが,施設内でよくご検討いただき,貴重な施設のデータとして,ご回答いただければ幸甚に存じます.該当施設に限りましては,100%の回収率を目指しております.ご協力の程,重ねてお願い申し上げます.

 末筆ながら貴施設の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます.

謹 白

2021年6月吉日

 

日本胸部外科学会 澤 芳樹,荻野 均(文責),藤田知之,ほか心筋保護Task Forceメンバー

日本心臓血管外科学会 横山 斉,山本浩史

日本体外循環技術医学会 百瀬直樹,四井田秀樹,荒木康幸, 東條圭一

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