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医学会について

理事長就任にあたって

 

一般社団法人 日本体外循環技術医学会
理事長 安野 誠


 2022年5月29日より、一般社団法人日本体外循環技術医学会の理事長に就任いたしました。日本体外循環技術医学会は、1976年に前身である日本体外循環技術研究会として発足し、46年を迎える歴史ある学会の理事長を拝命し、大変光栄なことであると同時に、その重責に身が引き締まる思いです。これまでの理事7期の経験を生かし、本学会の発展のために微力ながら、全力で職責を全うする所存です。代議員、理事の皆様の叡智を結集し、ご尽力を頂き学会運営にあたりたいと考えています。そして、本学が会員の皆様から価値の高い学会とご評価いただけること、社会に貢献できるよう努めて参りますので、引き続きご支援ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

 私は1985年に入会し、学会活動に携わるきっかけは地方会の活動でした。その後、2004年から代議員、吉田靖監事が理事長を務められていた2008年から理事を務め、百瀬前理事長の下では2018年から副理事長を経験させていただきました。この期間に、多くの会員の方、本学会を支援してくださる関連学会の先生、産業界の方々と意見を交わしながら学会の発展につながることを考え、活動して参りました。そして今期からは学会の代表として3400名の会員の皆様、未来の体外循環技士を目指す方とともに、学術団体としての成長を歩みながら、皆様が行う社会貢献を国内外に発信し、専門学会としての存在感を高めて参ります。そして医療人として何より大切にしたいことは、カスタマーである患者様のために、日本体外循環技術医学会が『医療に貢献できる』学会としてさらに発展させることです。

 今後さらなる体外循環・補助循環の発展のために当学会が果たしていくべきミッションとして下記のものを推進して参ります。

 

1. 人材育成 〜向上心、探究心を高める〜

 10年後の当会が健全で活気のある学会(組織)であるために、中堅〜若手技士が学会事業に関われるように新たな委員会を設立し、各種委員会、理事会と連携しながら学会運営に携わって頂きます。

 

2. 学会運営能力の向上 

 社会の変化が加速する中にあっても、法人として適正に学会運営を行うことが必要です。外部委託も活用し、あらたな視点を加えることで透明性と適正化を高めて参ります。またデータ管理システムの再構築にも着手します。会員・非会員に係わらず、本学会の成長を考えて頂ける方からのご意見を頂戴し、学会運営に生かすよう努めて参ります。

 

3. 会員サービスの充実

 徴収させて頂く年会費を会員のメリットに換えることが重要です。会員のニーズを確認しながら多くの方に参加して頂ける学会事業を展開して参ります。また、ホームページを充実し、会員のためのコンテンツ、海外向けのコンテンツ、本学会の存在意義を社会に発信できるようにコンテンツの充実を図ります。

 

4. 体外循環・補助循環の質の向上

 これまで心臓血管外科治療や補助循環の進歩に伴って、安全な業務を試行するための基準や情報提供を行って参りました。さらに体外循環技術の質を向上させるためには、ガイドラインの策定が必要です。その基盤となる症例登録事業に参加いただける施設を増やすように引き続き取り組んで参ります。自施設の客観的な評価が得られますので、是非ご参加ください。

 

5. 臨床研究の推進

 会員の皆様は学術団体の研究者です。学会発表や研究にチャレンジして頂くための情報提供と倫理教育の機会を設けます。

 

6. 他学会との連携

 本学会は技士を中心とした専門学会です。これまでも関連学会、技士会との委員会活動、大会でのジョイント企画などで連携して成果を上げて参りました。今後も連携活動を継続し、会員が活躍できる場を広げながら、本学会の存在感を発揮して参ります。

 

7. 国際交流とグローバル化 〜体外循環の文化の交差点〜

 アジアを含む世界とのグローバルな交流を推進して参ります。海外の体外循環を知ることは日本の体外循環を考えるきっかけになり、我々の成長につながるはずです。将来、日本から世界に向けてエビデンスやガイドラインを発信することを目標に事業を推進して参ります。

 

8. 産業界との連携

 診療報酬改定の対策や教育・安全対策活動の一環として、標準化回路や体外循環システムの適正な利用方法の検討を継続して参ります。そして産業界と共に今後の医療機器・材料の開発に貢献するための活動に参画して参ります。

 

 以上のミッションを信念に理事会が一丸となり、次世代のJaSECTが一生懸命会務に取り組めるように基盤を強化することが私の使命と心に刻んで本学会の運営に努めていきたいと存じます。

 最後に私から会員の皆様にお願いがございます。会員同士あるいは関連する職種と互いにリスペクトする姿勢で日常の業務に当たっていただき、その成果を学会活動で示してください。そしてこの学会活動においてモチベーションを高め、職場にフィードバックして頂けることを切に希望いたします。

 会員のご協力なくしては学会の発展はございません。今後とも皆様のご指導、ご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

 

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